あなたのかかり付け医「どちペインクリニック」 いのちに寄り添うホスピスケア 

痛みの治療 ~医療用麻薬について~

 がんがあるのだから、痛みはあって当然、がまんするしかないと思い込んではいないでしょうか。しかし、現在では痛みをとる薬も進化し、ほとんどの痛みは取ることができます。
痛みをとることでストレスから開放され、免疫力もアップし、気持ちまでも楽になる場合が多く、痛みをがまんすることで良いことは何もありません。
 痛みの治療は、まず非ステロイド性鎮痛薬(ロキソニン、ハイペンなどのNSAIDs)が第一段階となります。第二段階として弱オピオイドといわれるリン酸コデイン、第三段階がモルヒネなどの強オピオイドといわれる薬です。がんの痛みが出てきた段階で、第三段階まで必要となる方が多いです。
第三段階の痛みどめには、飲み薬、貼付薬(テープのように皮膚にはる痛みどめ)、座薬、持続皮下注射といった種類があります。
 強オピオイドと言われる医療用麻薬ですが、「麻薬」と聞くと、中毒になるのではないか、性格がおかしくなるのではないかと不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、医療用麻薬は、痛みがある状態で使用すると、中毒にならないことが分かっています。副作用についても、さまざまな薬や対処法が開発され、十分に対応できるようになっています。

 image2.gif 飲み薬
通常の飲み薬と同様に、決まった時間に飲みます。痛みの程度によって容量を調整します。
突然痛みが強くなった場合には、すぐに痛みを取るための「レスキュー」という薬を使います。液体、粉薬、坐薬などの種類があります。

 image2.gif 貼付薬
毎日張りかえるタイプと、3日ごとに張りかえるタイプのお薬があります。皮膚に貼ると、皮膚を通して薬剤が吸収されます。
貼付薬は、薬が飲めない方でも使えます。個人個人により、必要な量が異なるため、少量から開始して、痛みが取れるまで徐々に
増量していきます。

 image2.gif 座薬
座薬も、痛みが強くなったときに「レスキュー」として使います。

 image2.gif 持続皮下注射
飲み薬、貼付薬を増量しても上手く痛みが取れない場合に薬剤の持続皮下注射という方法があります。皮膚の中にゆっくりと痛みどめの薬を注入するものですが、薬を注入するポンプはプラスチックでできており軽いものですので、持続皮下注射をしながらでもお出かけすることもできます。イメージとしては、500mlペットボトルの半分くらいの大きさのものが近いかもしれません。
痛みが出てきた場合には、ボタンを押すと一定量の薬が入り、痛みが取れます。

image2.gif 医療用麻薬の副作用について
副作用として多いものに、吐き気、便秘、眠気があります。
・吐き気については、医療用麻薬を開始すると同時に、あらかじめ吐き気止めも飲んでいただきます。医療用麻薬を開始した後も吐き気がなく落ち着いていれば、吐き気止めは中止とします。
・便秘 便秘の予防として、下剤を併用します。
・眠気 医療用麻薬を始めるときや、増量する時に眠気が出る場合がありますが、徐々に体が慣れてくると、眠気がなくなる場合が多いです。時間がたっても眠気が残る場合には、医療用麻薬を減量したり、他の種類の医療用麻薬に変更(オピオイドローテーション)すると改善する場合があります。